母子手帳通りには育たない!
私の肩はしんちゃんの歯型だらけ。
歯が生え始めのしんちゃんは怖い!!
縦抱っこすると、私の肩に噛み付く、ものすごく痛い。おっぱいが出ないとおっぱいにも噛み付く、ものすごーーーく痛い。
赤ちゃんってそう言うものなんだって思った。
子犬と同じか…
1歳半くらいになると
何かやりたくても出来ないことがあると、壁に頭を打ちつける。スーパーなど壁が見当たらないと寝転んで床に頭を打ちつける。
とにかく興味のあるものは触りたい。
たぶんみんなそうだよね。
イライラしちゃうよね。外は触っちゃダメなものばかりでごめんね。
うちにある手の届く範囲の扉は全て開け、全て出す。缶詰入れてある所が特にお気に入り。全て触る。触りまくる。
ビデオデッキはすぐに壊れた。
赤ちゃんってそう言うものなんだな。って思った。
2歳健診。
子供とお母さんがいっぱい。ここで何をしてるのか?知りたいんだろうな。しんちゃんの考えていることはだいたいわかる。
私は並んでないといけないから、しんちゃん見に行ってきていいよ。
と耳元で言うと、嬉しそうな顔をして列から離れて行く。小さな保健センターの中だし、大丈夫。しんちゃんはたまに私の位置を確認しに帰ってくる。順番が来そうなので、おいで〜って言えば、ちゃんと並んでくれた。この子をここに並ばせておいたら、イライラ発動!こんなご機嫌では居られない性分。きっと床に頭を…
順番来ました!さすが健診!さすがプロ!
しんちゃんの動きを見逃していなかった。
壁にある電話を見つめていたかと思うと、受話器外して触ったり…
ダメダメ、私がジェスチャーでしんちゃんに伝えてたのとか全部見られてた。
「いつもこんな感じですか?お母さんのところ離れちゃうのね。
おしゃべりは?オーム返しとかしますか?」
怖い所なら、離れないけど…
この子はあまり喋らない…オーム返し?したことない。
母子手帳の "いいえ”にマルを付けながら、なんの心配もしていなかったあの頃の自分を褒めてあげたい。呑気で何より!
「でも大丈夫なんです。通じます。」
なんか大丈夫じゃないみたいだなぁと初めて思った。
「お母さん 頑張ってますね!ホント頑張ってる!あちらのブースでもうちょっとお話聞かせてくださいね。」
頑張ってますね。の同情的な言い方、気になるな…別に普通でしょ。お母さんはみんな頑張ってるわ!心の中で吠える!
しんちゃんは、お話はよく聞く。理解しようとしてるのが伝わってくる。でも考えてみたら、テレパシーみたいなものかも…言葉じゃない…
確かに、周りの子より声をだすことが少ない…
結局、保健婦さんが自宅まで しんちゃんを見に来ることになった。特別待遇。
私は心の中で
え?そんなにしんちゃん変?そんなこと必要?
あの頃、薄〜い育児本と子供の病気の本をたまに開くくらいで、スマホ、パソコンなんて無くて、情報源は図書館。
私はしんちゃんの表情だけ見て、何の不安も持たず子育てして居たのだ。母子手帳の"いいえ”も気にせずに。
しんちゃんはわからないこと、やりたいのに出来ないことにイライラする。
私にとってはとてもわかりやすい子だった。
良い時代だった。
今は、自分の痛いところ、違和感、すぐにスマホで調べては、気にしてる…
あの時、スマホがあったら…健診で違うブースへの誘導、特別待遇されちゃうこと、色々調べてしまい不安な子育てしていたんだろうなぁ
何ヶ月後か…忘れてしまったが、保健婦さんが家まで来てくれました。上手にしんちゃんと遊んでくれました。
その頃のしんちゃんはとてもおしゃべりになっていました。母子手帳通りではありません。
オーム返しもすることはありませんでした。
絵本も読めるようになっていて、保健婦さんがとても褒めてくれました。
私が褒められているんじゃ無いのに、すごく嬉しかったのを覚えてる。
初めての子育て、
赤ちゃんってこういうものなんだ!って思い込み育てていた私は
第2子ひまちゃんで全否定されるのである…
〜余談〜
私は、育児休職をとっていたが、近くの保育園に入れなかった事を理由に退職していた。それも本当なのだが、真の理由はしんちゃんが、可愛くて、面白くて仕方がなかったからだ。私なりに相当悩んだ末の決断だった。
夫は全く送迎も出来ないから、好きなようにして!って感じでした。短時間勤務か?辞めるか?
ひとり悩んだなぁ。今とは時代が違いますよ。
2歳児健診、行政から特別待遇されて、
あの時の私が思ったことは
私がしんちゃんの1番近くでずっと見ることができて良かった!仕事辞めて良かった!
私はこっちの道を選んで正解!
この こっちの道、保育園に預けない道を選んだ!は、良い意味で育児中の私の思考の癖になっていく。